今回紹介する国は、アジアの中でも上級者が行くかもしれない、イランです。とにかく、まずイランに入る事にハードルがあります。それはビザの問題です。国によっては、未だにビザを事前に取得していないと入国を拒否される所もたくさんあります。イランは以前は、日本でのビザの発給もされていましたが、2014年の時点では、日本での取得はほぼ不可能と言う状態の様です。ですが、テヘランの空港で、アライバルビザと言う物が発給されると言う情報があり、2014年時点では空路であれば入国は比較的簡単な様です。ただ、イランのこのビザ取得状況は、かなり流動的と考えて良いです。あなたが旅をしたいと思った時に、ネット等でキチンと調べる事をお勧めします。

さて、いきなり入国にハードルのあるイランですが、旅をするのには、かなり楽かもしれません。と、言うのも、イランはバスの交通網がかなり発達しているからです。そして、その運賃もかなり安いので、入ってしまえさえすれば、かなり楽な旅が出来ると思います。

以前、イランは「日本人にとっての天国」とまで言われていた国でした。と、言うのも、イランの人達はかなり親日家が多く、とても優しく日本人の我々を熱烈に歓迎してくれます。車に乗せてくれて、目的地まで連れて行ってくれたり、チャイと言う紅茶を奢ってくれたり。ご飯を奢ってくれたり。そんなイランの人達の優しさもさる事ながら、「闇両替」による恩恵も多々あった様です。公定ルートと実勢ルートにかなり違いがあった事で、超高級のホテルなどが500円かそこらで泊まれたりしたと聞きます。また、高級食材を扱った料理も格安で食べる事が出来たと言う話も。

残念ながら、その様な金銭的な恩恵は、公定ルートと実勢ルートがほぼ同じになってしまった今は、全くありません。ですが、イラン人の方々が親日家である事には変わりなく、未だに旅人に親切を与えてくれます。そんなイラン人の方々に触れるだけでも、イランの旅をする価値はありますが、勿論、それだけではありません。その昔「世界の半分」と謳われたほど栄えた事のある古都イスファハンなどの、豪華なイスラム建築を見るのもとても楽しいでしょう。各町にあるバザールも、イスラム圏の独特の雰囲気が見ていて飽きない筈です。

但し、女性の旅行者の方々は、かなり窮屈な旅を強いられる事になるかもしれません。と、言うのも、厳しいイスラムの教えを守るイランは、女性が肌の露出を見せるのを良しとしません。例え、外国人と言えども、女性は民族服で頭や顔を隠さなければならないのです。そして、イランの男達は、海外から来た女性旅行者になら、痴漢をしても良いと思っているらしく、その辺りの被害も多数報告されています。女性の皆さんは十分注意して旅をしてくださいね。

もし、旅をする場所に悩んだら、是非一度イランに行く事を検討してみてください。きっとエキサイティングな経験が出来る筈です。