旅は、とにかく色々な国に行くのが楽しいものです。そして、我々日本人は海に囲まれた島国に住んでいる為に、日本の中にいたら経験出来ない事があります。それが「陸路国境越え」です。確かに飛行機で別の国に行くのはとても楽です。時間もとても短時間で済みますし、その分、時間を有効に使う事が出来るので、時間の限られている旅人は、飛行機を利用するのも悪くないでしょう。

しかし、特に陸路で延々と乗り物を乗り継いで、一つの国から別の国へと行く事は、ある意味で、時間のある人間に許された、とても贅沢な旅のスタイルと言う事も出来るのです。

旅にあまり慣れていなくても、比較的簡単な陸路国境越えを出来るお勧めの旅のプランをここで紹介します。それが「マレー半島縦断列車の旅」です。

バンコクを出発した列車が、ひたすら南に進むと、やがて、マレーシアの国境にたどり着きます。駅の中にイミグレーション(出入国管理審査場)があり、ここで入国審査を受ける事が出来ます。かなり簡単に、入国審査は通る事が出来ると思います。もしかしたら、ちょっと拍子抜けかもしれませんが、陸路で国境を越えた事は、じわじわと喜びに変わる事でしょう。更にそのまま列車に乗っていると、マレーシアの首都、クアラルンプールに到着します。そこから、そのまま列車を乗り継いでシンガポールを目指しても良いですが、ここでは、乗り物を変えてみましょう。マレーシアはバス路線がとても発達しています。バスで、途中の街を見るのも良し、一目散にシンガポールを目指すも良し。とにかく、今度はバスやタクシーでシンガポールに入る事が出来ます。昔はマレーシア・シンガポールを結ぶ橋を徒歩で渡る事が出来ましたが、残念ながら今は徒歩で渡る事は禁止されています。

アジアの色が濃いマレーシアから、超近代的な発展を遂げているシンガポールに国が変わると、二つの国をまたいだ事を実感出来るでしょう。

かなり緩い国境越えのプランでしたが、陸路国境越えを経験するのには、とても良い場所だと思います。

勿論、他のアジアの各国には、そこまでの移動が難しかったりして、冒険色の強い旅になる国境越えもたくさんあります。是非、旅に慣れたらチャレンジしてみてくださいね。